2021年1/31 第五主日礼拝
ー西本耕一牧師ー
音声メッセージです。
- 【聖書】テモテへの手紙第一 6章6節
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しかし、満ち足りる心を伴う敬虔こそが、大きな利益を得る道です。
メッセージ概要
正月には日本では大勢の人が初詣に出かけます。その後で大阪では「えべっさん」と呼ばれる商売繁盛の恵比寿祭りがあります。テモテが伝道していたエペソも五穀豊穣の女神アルテミスの神殿で栄えた町でした。
その中で伝道する。本当の豊かさは何かを、しっかりと私たちは心の中に持っておかなければなりません。パウロはテモテにそのことをここでは教えています。
1,金銭を愛することの報い
お金そのものは悪ではありません。お金で薬を買うこともできますし、災害の見舞いにも使えます。お金よりも、心の方が大切なのです。 10 節にははっきりと「金銭を愛することが、悪の根」であるとはっきり言っています。
旧約聖書ではエリシャの従者ゲハジはナアマン将軍が癒やされたとき、エリシャにお礼を申し出たが断られ、なんとその後ゲハジが追っかけてきて銀一タラントと晴れ着をナアマン将軍に求めたのです。しかしエリシャは知っていて、何とゲハジはツァラアトに冒されたのです (第二列王 5 章) 。新約聖書でも使徒の 働き 5 章で土地の代金の一部をごまかしたアナニアとサッピラが息絶えた記録が出ています。イエス様を銀貨 30 枚で売ったユダも非業の死を遂げています (使 徒 1 章) 。金銭を愛することは信仰から迷い出て、多くの苦痛で自分を刺し貫き、ついには滅びと破滅に沈めるものとな るのです (9 節)。
2,神に対する敬虔―満ち足りた心
仏教の教えに「吾ただ足るを知る」という言葉がありますが、 8 節に「衣食があれば、それで満足すべきです」と あり ます。しかし、だれが必要を満たしてくれるのか仏教では分かりません。しかし聖書を読むとだれが満たしてくれるのかが分かります。それは天地創造の真の神 、 創造主です。イエス様もまず「神の国と神の義を求めなさい。そうすればこれらの物は添えて与えられます 」 (マタイ 6:33) と約束されました。全能の神は必ず与えて下さいます。私たちの必要を満たして下さる方なのです。
そしてパウロは「敬虔こそが、大きな利益を得る道です」とはっきり言っています。
彼はかつて傲慢であり、クリスチャンを迫害する人でした。老若男女区別なく、凶暴なオオカミのように振る舞っていた人でした。しかし、復活のキリストに会い、盲目となりましたが目が開かれ、彼は変わったのです。パウロはキリストの十字架の下にひれ伏す者、ナザレの大工の子イエスを神と信じる人に変えられたのです。彼は神を畏れ敬う人、敬 虔な者となりました。「敬虔を修行せよ」と聞いたことがありますが、「神を畏れ敬う」ことが第一です。金銭よりも大切なものです。自分がいくら損をしたと思っても、神様は必ずそれ以上に私たちを満ち足らせてくださる方です。
パウロもまた大きな利得を得ました。それは永遠のいのちです。「人は、たとえ全世界を手に入れても、自分のいのちを失ったら、何の益があるでしょうか。」 (マルコ 8:36) とイエス様は言われました。いのちほど大切なものはありません。イエス・キリストを信じることが、金銭に勝る喜び であり 、永遠のいのちを持って、 満ち足り 幸せに生きることができるようになるのです (ヨハネ 3:16) 。 パウロは、その道を発見した人です。ピリピ 4:11 13 を見ると「私は、どんな境遇にあっても満足することを学びました。 私を強くしてくださる方 によって、私はどんなことでもできるのです」とイエス・キリストを信じて心が変えられ、心が満たされ、神を喜ぶ人、神に感謝する人に変えられたのです。ですから「復活のキリストは私を満たしてくださる」パウロのその信仰は牢獄の中に入っても変わりませんでした。そして多くの人を励ますことができたのです。
私たちも、 金銭によって満ちる生き方ではなく、私のためにいのちをも捨ててくださったキリストの愛に心満たされて生きる者とさせていただきましょう。