2021年8/29 第五主日礼拝
ー西本耕一牧師ー
音声メッセージです。
- 【聖書】 ホセア書 第6章 1~3節
- :1 さあ、 主 に立ち返ろう。主は私たちを引き裂いたが、また、癒やし、私たちを打ったが、包んでくださるからだ。
:2 主は二日の後に私たちを生き返らせ、三日目に立ち上がらせてくださる。私たちは御前に生きる。
:3 私たちは知ろう。 主 を知ることを切に追い求めよう。主は暁のように確かに現れ、大雨のように私たちのところに来られる。地を潤す、後の雨のように。
メッセージ概要
今日は、ホセア書を開きました。ホセアは紀元前780年以降、北イスラエル王国で活躍した預言者です。その時代は、イスラエルは北と南に分裂し、経済的には豊かであっても信仰的・精神的には破綻を来しているような時代でした。言うなれば愛に冷えている時代に神様はホセアを用いられました。
彼のメッセージの要約は、6章1節に「さあ、主に立ち返ろう」というのが主なことです。
1,引き裂かれる痛み
2節に「主は私たちを引き裂いた」とありますが、神様はイスラエル王国を祝福され、ダビデの時代に神様が外敵を打ち破り、国を統一され、ソロモンのとき神殿が建てられ、神の栄光が現されました。しかし後ソロモンは堕落し、彼の心は神様から離れ、国は腐敗していったのです。ついには 、ソロモンの死後、国は二つに分裂し、それぞれの道を行くことになりました。
国が分断されることは悲しみです。韓国に行ったとき38度線近くの展望台に行きましたが、一人の牧師先生はバスから降りられませんでした。まだ家族・親族が北にいる、涙が流れてしようがないと言われ、私たちはしばし祈りの時を持ちました。
引き裂かれることには痛みが伴います。ホセアはゴメルと結婚し子どもも生まれました。ところが 、ゴメルは他の男性を慕い出て行ったのです。家庭は引き裂かれました。なんとその後、奴隷市場で売られている 彼女 をホセアは見たのです。そして神様が言われるのは、ゴメルを買い戻せと言うことでした。これも大変な悩み、 痛みを伴うことであったと思います。
しかし、これは神様のイスラエルに対する思いであったのです。イスラエルは神様を裏切り、神ならぬ神をあがめ、真の神様を捨てたのです。しかし、神様はそのイスラエルを愛し、その傷を癒やし、愛をもって包まれたのです。それが神の愛です。
同時代のイザヤは53章5節で「その打ち傷のゆえに、私たちは 癒やされた」と言っています。
不貞を働き、何の値打ちもない二束三文の妻を、代価を払って自由にする。人間の愛では不可能です。神の愛がなければ赦し、受け入れる事はできません。しかしホセアはその通りにしたのです。
神様は私たちを愛し、不逞の輩(ふていのやから)であっても代価を払って赦して下さるのです。それはイザヤが53章4~6節に出てくる苦難の奴隷、キリストの姿でもあります 。
キリストは私たちの罪を背負い十字架で赦し、私たちをいやして下さいました。十字架で打たれた傷が私たちを癒やすのです。
たとえ私たちがどんな目に遭うとしても、十字架があり、私たちは十字架によって癒やされ、 包まれ、 新しく生きるのです。
2,神の御前に生きる
2節には、二日とありますが、それはすぐにという意味があります。
神様は私たちを生き返らせてくださる。それは復活の意味もありますが、精神的に私たちの心をも新しくして生き返った状態にして下さいます。神さまの力によって美しの門にいた男性のように、躍り上がって神を賛美できるのです (使徒 3:6~8)。
3,リバイバルの兆し
ホセアは、主は確かに現れると語りました。国は分断され、やがては北も南も滅ぼされ捕囚となるのです。しかしその後に、再びバビロンから解放されイスラエルは復活するのです。そのことはエズラ・ネヘミヤ記に出てきます。そして 20世紀にもユダヤ人のホロコースト (大虐殺)がありましたが、イスラエルの国は建国されました。
私たちにもリバイバルはあります。「大雨のように私たちの所に来られる。」とは麦を蒔くときに降る雨です。後の雨は麦の収穫前に降る雨であり、実を豊かに実らせます。神様はそのことを私たちに約束されておられます。私たちはそのことを信じ切に主に求める者でありたいと思います。
今から100年程前、1917~1918年にかけて再臨運動が盛んになり、教会にも立錐(りっすい)の余地がないほどに人が集まったのです。私たちも「 主は …確かに現れ、私たちのところに来られ、地を潤す」そのことを信じて主を切に求めましょう。