2022年 8/14
第二主日 礼拝
ー西本 耕一牧師ー
- 【聖書】 エペソ人への手紙 6章 1~4節
- :1 子どもたちよ。主にあって自分の両親に従いなさい。これは正しいことなのです。
:2 「あなたの父と母を敬え。」これは約束を伴う第一の戒めです。
:3 「そうすれば、あなたは幸せになり、その土地であなたの日々は長く続く」という約束です。
:4 父たちよ。自分の子どもたちを怒らせてはいけません。むしろ、主の教育と訓戒によって育てなさい。
メッセージ概要
今日の聖書箇所には、実際的な信仰生活について語られています。社会の最小単位は家庭ではないかと思います。家庭での人間関係が現実の社会を形成して行くのではないでしょうか。
このところには家庭での親子関係が語られています。
1,主にあって従う
最初に「子たちよ」と家庭における子どもに対する勧めが述べられています。「主にあって自分の両親に従いなさい」とパウロは言いましたが、彼には子どもはいませんでした。しかし聖書‒旧約聖書においては大切な教えがありました。それは十戒です。十戒の第5戒には2節に出てくる「あなたの父と母を敬え」と、言われています。
パウロが言った「従え」というのは奴隷のように従うことでも盲従することでもありません。意味もわからずに従う、機械的にロボットのように従うことではないのです。むしろ十戒にあるように「敬う」尊敬する心を持つ必要があるのです。かといって親がいつも正しいとは限りません。間違ったことを言ったり、過ちを犯す可能性もあります。しかしそれでも親に対する尊敬の念を持つことは大切です。言い換えれば親を愛すると言ってもいいかもしれません。その思いを持つなら、家庭内のトラブルも少なくなるのではないでしょうか。それは社会でも同じことだと思います。相手に対しての尊敬の念を持つなら、トラブルは未然に防ぐことが出来るのではないでしょうか。
特に「主にあって」ということばがカギになります。尊敬できない相手であったとしても、主にあって、キリストの愛をいただいて相手を尊敬し敬うことが可能となります。イエス様は最期の晩餐で弟子たちの足を洗われました。しもべとなって自らへりくだり、そのようにされたのです。自分には出来なくても、キリストは私たちの心の内に働かれ、相手を愛し尊敬の思いを与えて下さいます。
2,神の約束
実はこの事は、約束が伴うとパウロは言いました。どんな約束なのか。2つあります。一つは、幸せになれると言うことです。相手を敬うことで無用な争いはなくなるのではないでしょうか。お互いに相手を尊敬し合うことで、助けあったり支え合い、ともに困難を乗り越え幸せになれるのです。
そしてもう一つは、「日々は長く続く」寿命が延びることです。長生き出来るのです。無用な争いがなければ、心は穏やかで、身体にも影響が及ぼされます。健康の大敵はストレスではないかと思います。ストレスを感じると暴飲暴食となったり、イライラが講じて睡眠不足となったり、薬を飲まなければならないようなことが多くなると思います。精神的な健康・寿命に大きな影響を及ぼすのではないでしょうか。
ですから、そのようなマイナス因子が、十戒の第五の戒め「あなたの父母を敬いなさい」を子どもの時から守るなら、その家庭は幸せであり、トラブルが少なく、その土地で長く生活できるのです。
3,親の責任
そして、親に対する勧めが4節にあります。それは「子どもを怒らせない」主の教育と訓戒によって育てる。と言うことです。怒らせないとは、イライラさせない、感情を逆立てないという意味があります。イライラする子どもは情緒が安定しないと思います。むしろ緊張を解きほぐし、愛の中にはぐくむことが大切です。
それと共に、主の教育と訓戒とあります。主とはイエス・キリストのことです。教育は単に教えることではありません。「弟子」とする意味があります。キリストの弟子となることです。キリストのように絶えず祈りをもって父なる神様と交わり、喜んで自らも献げていく、それを実物教訓をもって教え示し、伝えていくことです。
それはただ口だけで教えられるものではなく、自らがキリストに従い、家庭の中にあってキリストが共におられ、共になすところの神様の働きです。主にあって家庭の中でなさせていただきましょう。