2022年 12/18
第三主日
クリスマス礼拝
ー西本耕一牧師ー
- 【聖書】 ルカの福音書 2章 8~20節
- : 8 さて、その地方で、羊飼いたちが野宿をしながら、羊の群れの夜番をしていた。
: 9 すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。
:10 御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。見なさい。私は、この民全体に与えられる、大きな喜びを告げ知らせます。
:11 今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。
:12 あなたがたは、布にくるまって飼葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです。」
:13 すると突然、その御使いと一緒におびただしい数の天の軍勢が現れて、神を賛美した。
:14 「いと高き所で、栄光が神にあるように。地の上で、平和がみこころにかなう人々にあるように。」
:15 御使いたちが彼らから離れて天に帰ったとき、羊飼いたちは話し合った。「さあ、ベツレヘムまで行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見届けて来よう。」
:16 そして急いで行って、マリア とヨセフと、飼葉桶に寝ているみどりごを捜し当てた。
:17 それを目にして羊飼いたちは、この幼子について自分たちに告げられたことを知らせた。
:18 聞いた人たちはみな、羊飼いたちが話したことに驚いた。
:19 しかしマリアは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。
:20 羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて御使いの話のとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。
メッセージ概要
クリスマスおめでとうございます。皆様と共に、救い主イエス・キリストの御降誕をお祝いできることを感謝します。クリスマスの喜びは全世界に、そして全ての人に今日も伝えられています。それは「あなた方のために救い主がお生まれになりました」というクリスマスメッセージが大切だからです。キリストは私たちを救って下さる。それは永遠の滅びから私たちを救い、永遠のいのちに与らせて下さる神様の大いなる約束です。そのことの故に私たちは喜ぶことができるのです。
1,最下層の人々に
この喜びのおとずれ、救いが誰に最初に伝えられたのか。良い行いをしている人なのか。裕福な人なのか。そうではありません。この世で最も貧しい人たちに喜びの知らせが伝えられました。
野宿をしていた羊飼いたちです。この時、ローマ皇帝から住民登録の命令が出ていました。それでマリアとヨセフはナザレからベツレヘムに行って登録したのです。彼らは貧しかったのです。家畜小屋で泊まらなければなりませんでした。しかし、羊飼いたちはそれ以上に貧しかったのです。おそらく住民登録もしなかったでしょう。家もなかったでしょう。数にも入らない人たちでした。その日暮らしの生活で将来の夢も希望もなかったのです。その最下層の人たちに喜びの知らせが伝えられたのです。
そのような彼らに、主の使いは現れ、彼らは神様の栄光に明るく照らされたのです。それは大きな驚きでした。御使いは「あなた方のために救い主がお生まれになりました。」と告げたのです。最下層の羊飼いたちのために、取るに足りないまた栄光を受けるにふさわしくない、その人たちに神様の栄光は現されたのです。この羊飼いたちはエルサレムの近くにいました。もしかしたら神殿で犠牲として献げられる羊を飼っていたのかもしれません。ですから犠牲として献げられるために飼われている羊をかわいそうに思ったかもしれません。人は罪を犯す。その罪を赦すために羊が人間の身代わりとなって犠牲になる、その羊を彼らは世話をしていたのです。しかし御使いは「あなた方のために救い主がお生まれになりました。」この福音を聞いたのです。そして天の軍勢が「天には栄光が神にあるように。地には平和が御心にかなう人にあるように。」と賛美したのです。それは真に私たちの大きな問題、罪が赦され、神の栄光にあずかり、心が平安になる。キリストがそのことを成し遂げて下さる。その約束が与えられたのです。
2,信じて実行する
羊飼いたちは、御使いが知らせたことを信じて直ちにベツレヘムの町に行きました。おそらく信じられなかったらこのようにはできなかったでしょう。仕事を放棄して行くのですから、万が一だめだったなら取り返しのつかないことになったかもしれません。しかし彼らは「主が私たちに知らせて下さった」と信じて疑わなかったのです。危険を冒してまでも、神様の約束「あなた方のために救い主がお生まれになった」ことを信じて行動したのです。そして約束どおり、飼葉桶に寝ているみどりごを探し当てたのです。
3,人々に告げ知らせる
この幼子について知らせられたことが現実のものであることを彼らは見、人々に告げ知らせたのです。彼らは黙ってはおられませんでした。まさにそれは大きな喜び希望であったのです。抑えきれない喜びの故に語らずにはおられなかった。それが彼らの姿でした。そのことは 20節にある「神をあがめ、賛美しながら帰って行った。」とあるように喜びに満たされていたのです。
このクリスマスの喜びは今日にまで伝えられています。私たちのためにキリストはお生まれになった。全ての罪・咎をゆるし、永遠のいのちを与えて下さる。天国の希望がある。この事を私たちも心に受け入れ、喜びと感謝をもって神様をあがめる者とさせていただきましょう。