「心に励ましを」

2023年 1/8
第二主日 新年聖餐礼拝
ー西本耕一牧師ー

 

 


 

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【聖書】  エペソ人への手紙 6章 21~24節
:21 私の様子や私が何をしているかを、あなたがたにも分かってもらうために、愛する兄弟、主にある忠実な奉仕者であるティキコがすべてを知らせます。
:22 ティキコをあなたがたのもとに遣わすのは、ほかでもなく、あなたがたが私たちの様子を知って、心に励ましを受けるためです。
:23 信仰に伴う、平安と愛が、父なる神と主イエス・キリストから、兄弟たちにありますように。
:24 朽ちることのない愛をもって私たちの主イエス・キリストを愛する、すべての人とともに、恵みがありますように。

 

メッセージ概要

 

 この手紙はパウロが殉教する前、ローマの獄中で書かれました。宛先はエペソにいるクリスチャンです。エペソは偶像礼拝の盛んな町でした。土産物の商売で成り立っているような町でした。そんな中にパウロはイエス・キリストを伝え、信じる人たちが起こされたのです。そんな中でキリストを信じて行くことは大変だったと想像されます。

 日本も戦時中キリスト教は敵視されていました。羽鳥明牧師は旧制中学で軍事教練の将校がキリスト教を信じている者がいるかと問われたとき一人の級友が手をあげ、そのことに感銘を受けたのが救いのきっかけとなったと 聞きました。信仰が力となるのです。

1,忠実な奉仕者

 ここにティキコという人が出てきます。彼はパウロと同労の人でした。それだけでなく、非常に忠実でパウロから信頼された人でした。ですから、パウロはこの手紙を彼に託して、エペソの人たちに届けさせたのです。彼は単なる郵便配達屋ではありませんでした。獄中にいるパウロの様子を知らせ、かつエペソの人たちの様子を聞くいわば、意思疎通の重要なパイプ役であったのです。いわば通りよき管です。

 私たち自身も、キリストとまだキリストを知らない人たちの良い、そして忠実なパイプ役でありたいと思います。彼は手紙と共に、パウロが実際どのように生活しているのかを知らせたことであろうと思います。

2,心に励ましを与える

 彼は単なるパイプではなかったと思います。何の感情もない、無機質でただ事実を語るだけの者ではなかったと思います。 22節には「心に励ましを」とパウロは言っていますが、まさにティキコは、パウロが牢獄の中にあっても感謝に溢れ、エペソの人たちのために祈っている姿を伝えたのではないでしょうか。またパウロにもエペソの人たちが偶像礼拝の多い町で、如何に信仰に立って生活しているかをパウロに報 告したことでしょう。この事を通して、ティキコもエペソの人たちにそしてパウロに、励ましを与えることができたと思います。

 ですから、彼もまた神様に用いられた人です。パウロもそうですが、私達も神様の愛のパイプ役となることができるのです。 23節には「信仰に伴う、平安と愛」とありますが、伴うと訳されている言葉には、「後に」という意味があります。すなわち、愛は信仰の後からくる、平安は信じた後からくる、平安も愛も信仰に伴うのです。信仰によって引っ張られているのです。その信仰は、父なる神と主イエス・キリストからくるものです。キリストを信じることによって、心に平安がそして愛が与えられるのです。

 私は牢獄の人を見舞ったことはありませんが、重篤な病の中におられたクリスチャンをお見舞いしたことがあります。そこには希望がありました。永遠のいのちを与えられている、平安と神様に愛されている、その愛に生かされている感謝がありました。それこそ恵みであると思います。病の現実と共に愛によって生かされる現実、そして希望が与えられるのです。本当に信じることができて良かった。その思いが心の中に与えられるのです。私たちも死からよみがえられたキリストによって永遠のいのちが与えられ、心に希望と感謝を豊かに与えていただきたいと思います。

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