「罪を思い出さない」

2023年 6/25
第四主日 伝道礼拝
ー西本耕一牧師ー

 

 


 

礼拝動画はこちらからご覧いただけます。

 

【聖書】 イザヤ書 43章 25節
:25 わたし、このわたしは、わたし自身のためにあなたの背きの罪をぬぐい去り、もうあなたの罪を思い出さない。

 

メッセージ概要

 

 キリスト教の一つの特徴は、愛ではないかと思います。イエス・キリストは、「わたしがあなた方を愛したように、互いに愛し合いなさい」と言われました。この愛があれば、争いは起こらないし、喧嘩をしても仲直りができるのではないかと思います。


1,相手を受け入れる

 愛するとは、別の言葉で言うなら「受け入れる。」寛容と言うことではないかと思います。聖書にその一つの典型的な姿を見ることができます。

 ルカ15章に出てくる「放蕩息子」の話です。

 父親に背き、家を捨て、財産を湯水のように使い果たし一文無しになって帰ってきた息子をその父親は走り寄って抱き留め、死んだ者が生き返ったと大喜びした話です。

 それは息子が土下座して謝ったからでしょうか。そうではありません。その息子が足で砂をかけるようにして出て行ったその時から、いや、息子が生まれたその時からすでに、父親は愛していたのです。そして彼のあやまちすべてを赦し、彼を受け入れていたのです。

 それが神様の愛の姿です。私たちが生まれたその時からすでに、神様は私たちを愛し、無条件で私たちを認め、私たちを受け入れて下さっておられるのです。

 なぜそんなに愛されるのでしょうか。それは私たちを造って下さったからです。神様自らが造ったものを愛されないはずはないのです。

 「わたしの目には高価でたっとい。わたしはあなたを愛している。」そのように言われます。そして、私たちのあやまちを赦し、私たち自身をそのまま受け入れて下さるのです。

 ですから、私たちの周りにいる人たち、迷惑をかけられたり、いらだった人もいます。そんな人たちも、神様の愛によって受け入れるのです。神様に愛されていると信じる人は、受け入れることが可能になるのです。

 

2,罪を思い出さない

 そしてもう一つのことは、人の過ちを思い出さない。すっかり忘れ去ることです。神様の愛に心満たされれば、人の悪や過ちを思わなくなります。

 許せないという心の思いは、実は忘れられないという心が働いているのではないでしょうか。

 ある人は自分の影口をいった友人を許せませんでした。何か、悪いことをされたという実害はなかったのですが、つい腹を立てて話をしなくなったのです。

 表面的には何事もないように振る舞っていても、心の中では許せない、腹が立つ、怒りでいっぱいだったのです。

 しかしクリスチャンになったとき逆の経験をしました。ある人を批評しその人をけなすようなことを他の人に言ったのです。寝るときに良心が痛みました。そしてお詫びの手紙を書いたそうです。すると返事が来て「ゆるしました。忘れました。ありがとう。」とだけ書いてありました。

 「あなたの罪がたとえ緋色のように真っ赤でも、雪のように白くなる」と神様は言われます。私たちの汚れた心をも、白くして下さるのです。

 それどころか「あなたの背きの罪をぬぐい去り、あなたの罪を思い出さない。」完全に忘れた、と言ってくださるのです。宣言してくださるのです。神様の記憶からも、なくなってしまう。私たちの心を完全に赦し、きよくしてくださるのです。まったく新しいものにリセットされるのです。

 私たちは神様の愛によって新たにされ、新しい心を持って進んで行きたいと思います。

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