「恵みによる救い」

2021年2/21 第三主日礼拝
ー西本耕一牧師ー

 

音声メッセージです。

 

メッセージ動画はこちらからご覧いただけます。

 

【聖書】エペソ人への手紙2章1~5節
:1
さて、あなたがたは自分の背きと罪の中に死んでいた者であり、
:2
かつては、それらの罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者、すなわち、不従順の子らの中に今も働いている霊に従って歩んでいました。
:3
私たちもみな、不従順の子らの中にあって、かつては自分の肉の欲のままに生き、肉と心の望むことを行い、ほかの人たちと同じように、生まれながら御怒りを受けるべき子らでした。
:4
しかし、あわれみ豊かな神は、私たちを愛してくださったその大きな愛のゆえに、
:5
背きの中に死んでいた私たちを、キリストとともに生かしてくださいました。あなたがたが救われたのは恵みによるのです。

 

メッセージ概要

 キリスト教の救いは一言で言うならば、いのちが与えられると言うことです。しかしそのいのちは肉体のいのちではなく、永遠のいのちです。私たちがいくら立派な身体を持っていたとしても永遠にこの世で生きることはできません。やがて衰えて死んでしまうときが来るのです。
 しかしそのような私たちを神様は愛して下さり永遠のいのちを与えて下さいます。それがいかに素晴らしいことであるのか聖書は私たちに語っています。

1,私たちは死んだ者だった。

 死には二つの意味があります。一つは肉体の死、もう一つは霊的な死、魂の死、精神の死です。肉体の死は目で見えます。しかし霊的な死は肉眼ではわかりません。しかし聖書は私たちにこの霊的な死とは何かを説明しています。「自分の背きと罪の中に死んでいた」とあります。生きているけど死んでいる。その思いは、喜びがないと言うことです。感謝がありません。だれに感謝するのか、究極的に言えば神に感謝することです。天地宇宙を造られた神に感謝する。しかし、その感謝がない、喜びがない。なぜか。神を信じ従わないから、神に対する感謝の気持ち は出てこないのです。

 むしろ自分の心の中には、背きと罪の思いがある。この世の多くの方はそうではないかと思います。確かにこの世は、華やいで豪華に見える反面、むなしさとはかなさが影を落とすようなことが出てくると思います。

 それはどこから来るのか。聖書には 2 つの問題点を指摘しています。一つはサタンの存在です。2節には「空中の権威を持つ支配者」とあります。サタンには力があります。私たちは打ち勝てません。しかも 、かつてはサタンに従って歩んでいたのです。私たちは悪いことをすることがあります。小さな子どもも教えていないのに、けんかをしたり悪口を言ったりします。そのような性質があり、そして知らず知らずのうちにサタンに引っ張られて生きていたのです。イエス様も試みに会われました。しかし神の御言によって勝利されました マタイ 4 章 。私も都会に出ると華やいだ雰囲気に圧倒されたり引き込まれたりしそうに なりますが、しかしこれらの栄華はやがて朽ちるものになってしまう 、 むなしさを感じます。そして通り行く人の姿を見るときにこのうちどれだけの人が天国に行けるのだろうかと思います。まさに不従順の子らに働く霊に引っ張られているのではないでしょうか。

 もう一つは、肉の欲です。アダムとエバはこの欲望によってサタンに負けました。神様からの祝福を失ったのです。欲のままに生き、ただ自分の肉と心の望むことを行っていれば、滅びに行ってしまうのです。なぜ神 様 は人間を滅ぼされようとされるのか。自分の欲のままに生き、自分の欲することを望み自分勝手に生きるからです。その欲望のために人は争い、血を流し、破滅に至ってしまうのです。だれがその滅びから私たちを救うことができるのでしょうか。

2,神のあわれみと愛

 私たちはこの世の君―サタンに従い、罪にまみれて欲望のままに生きて、滅ぼさ れても当然の者であったのです。それではなぜ生かされ、しかも永遠のいのちが与えられて天国に入ることができるのか。それは、神のあわれみと愛です。神が愛でなければ私たち滅ぼされて今、生きていないでしょう。今、生きているのは神の憐れみ以外の何ものでもありません。そしてその憐れみと愛はキリストによって表されました。キリストが十字架にかけられたのは、私たちの背きの罪のためでした。キリストは十字架で私たちの罪のために神の怒りを全て受けて、私たちを赦して下さったのです。そしてキリストは復活されました。それは私たちがキリスト と共に生かされる、新しいいのちをいただいてキリストと共に生きる ため です。そこに感謝があり、喜びがわき上がります。受ける価値のなかった者に神様は幸いを与えて下さいます。それが恵みです。私たちが救われたのは実に神の恵みによるものなのです。

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