「汝ら神と和げ」

2021年7/18 第三主日
教会創立記念礼拝
ー西本耕一牧師ー

 


音声メッセージです。

 

メッセージ動画はこちらからご覧いただけます。

 

【聖書】コリント人への手紙第二 第5章20節
:20 こういうわけで、神が私たちを通して勧めておられるのですから、私たちはキリストに代わる使節なのです。私たちはキリストに代わって願います。神と和解させていただきなさい。

メッセージ概要

 今日は教会設立89年の記念礼拝です。今から89年前の日本は満州事変がおこり日中戦争さらには太平洋戦争に向かう激動の時代でした。その中で神様はホーア先生を柏原に遣わし、キリストの救いが付近一帯に伝えられたのです。
 ホーア先生は太平洋戦争が始まってまもなく、英国に強制送還されましたが日本のために祈り、戦後すぐに日本に帰られ京都で伝道され天に召されました。神戸の外人墓地の墓碑に記されているのが今日の御言です。

1,神との和解
 先生は牧師家庭に生まれました。お父さんは香港で伝道された。ビショップ・ホーアです。夏の伝道期間中船で島々に伝道されているときに暴風雨に巻き込まれ遭難・召天されました。お父さんの死を通してキリストの救いに与られました。

 それまでは、信仰に否定的でした。勉学に秀でて語学の才能はもとより音楽の才能も 豊かでピアノ等も教えておられました。しかしキリストの愛とはほど遠い生き方で家族とは軋轢がありました。ところがお父さんの死を通し、イエス様の愛を深く感じ十字架によって自分の罪が赦されることを体験されたのです。ですから、先生の生涯のメッセージは「神と和解させていただく」ことであったのです。その経験を通して先生は生涯をキリストに献げることを決心され、バックストン先生に続いて日本に向かわれたのです。

 私たちがなすべきことはまず、神と和解することです。私たちは偶然にこの世に現れた者ではなく、神によって造られた、神様 にすべての責任があるのです。ですから、様々に起こる問題の解決は神様にあります。全責任は全てのものを造られた神にあるのです。ですから私たちまず神との和解が必要です。なぜ自分が生まれたのか、何のために今生きているのか、神様はご存じであり、私たちは神との交わりを通して生きる意味を知り、そして豊かな人生を歩んでゆくことができるのです。

2,キリストの故に
 「キリストに代わって」という言葉が2度出てきます。キリストが信仰の大きなカギです。なぜなら私たちはキリストの十字架によって救われたからです。

 私たちはかつて、神も知らず、希望もなく生きてきたのではないでしょうか。別の言葉で言うならば愛がわからなかったという人生です。愛されないでただ、自分の好き勝手に生きてきた。そんな人生を歩んでいて、本当に心に満足があっただろうかと思います。

 ホーア先生も貴族の家柄で何不自由はなく、才能にも恵まれた生活をされておられたのですが、一つの弱さと言えば少しカッとなることだったでしょうか。幼い頃はお父さんの大切な聖書を全部黒のペンキを塗り、温厚なお父さんにしかられたこともあったようです。しかし、そのような失敗や聖書で言う罪がすべてキリストの十字架によって赦されまた、神様の無尽蔵の愛によって心が満たされたとき先生は変えられ、日本に来られキリストにあって忍耐の祈りを捧げ、魂を救いに導き、自分のためにいのちを捨てられたキリストに代わって伝道されたのです。

3,キリストの全権大使
 パウロの願いはコリントのクリスチャンがキリストを伝えることでした。パウロは「私たちはキリストに代わる使節」といいましたが、これは全権大使のことです。すべての権威が委ねられている。一国の責任をその人が持っているのです。何よりもイエス・キリストが私たちに委ねておられる、信頼して任せておられるのです。

コリントの教会には分裂や不品行・不道徳の問題がありました。しかしパウロはそれを見越して「キリストに代わる使節」といっているのです。彼も前は迫害者でした。しかし復活のキリストに出会い、十字架の意味がわかって彼も愛の使徒に変えられたのです。そしてコリントの人たちも変えられたのです。願わくは私たちも十字架の血潮恵みによって、キリストの愛を伝える全権大使とさせていただきましょう。

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