「栄光の回復」

2021年11/21
第三主日 礼拝
ー西本耕一牧師ー

 

【聖書】 詩篇126篇 4~6節
:4 主 よ ネゲブの流れのように私たちを元どおりにしてください。
:5 涙とともに種を蒔く者は喜び叫びながら刈り取る。
:6 種入れを抱え泣きながら出て行く者は束を抱え喜び叫びながら帰って来る。

メッセージ概要

 今週の木曜日はアメリカで収穫感謝祭の日です。イギリスから初めてアメリカに移住した人々が厳しい冬のため多くの死者を出し、見かねた先住民の人たちがトウモロコシの栽培を教え助け、翌年には多くの収穫を得て共に神様に感謝を献げたのが始まり、と言われています。
 今日コロナ禍にあって精神的に行き詰まるような中にありますが、神様は私たちに豊かなめぐみ収穫の時を約束しておられます。

1,涙の種まき
 この詩篇は「都上りの歌」と題がついています。おそらくはエルサレムの神殿に礼拝に来る人たちが坂道を上るときに、自分たちを励まして険しい坂道を上ったであろうと想像できます。しかしエルサレム (シオンの山 )に上り、神殿が見えてきたときには大きな喜びに満たされたのです。

 この詩篇は特に回復を歌っています。 1節に「主がシオンを復興してくださったとき」とありますが、それはバビロン捕囚からの解放を意味しています。かつてイスラエルの国は2つに分裂し、アッシリア続いてバビロンに滅ぼされました。そして70年のあまり捕囚となっ ていたのです。

しかし後にバビロンはペルシャの王クロスによって滅ぼされ、ユダヤ人は解放されたのです。そしてその後、神様に約束されたようにユダヤの国は復興することができ、第二神殿は建てられたのです。そのときも周りには敵対するものが多くおり、食べるものも乏しく再建は困難を極めたのです。しかし素晴らしい指導者によって神様の言葉が取り次がれ、励ましが与えられて新しい神殿が建ちユダヤの国は復興することができたのです。

 ですから、巡礼者はこのことを覚え、励ましの歌として歌い、復興してくださる神様を礼拝しにエルサレムの神殿にやってきたのです。

 今日、時代も状況も異なりますが、私たちも復興させてくださる神様を信じて、種をまく―すなわち神のみ言葉を伝えていくことです。他の人に語って行くことです。そうするならば必ず神様が約束してくださったことが実現していくのです。

2,喜びの収穫がある
 涙をもって種をまくことは無駄ではありません。必ずその結果が与えられます。もちろん種をまかなければ収穫はありません。しかも、この種まきは楽なものではないのです。御言葉を伝えるのは楽ではありません。時には期待外れのこともあるでしょうし、思ったようにことは運ばないかもしれません。ですから「涙とともに」種を蒔くとあるのです。しかし、それは必ず喜びの叫びとなって、大きな収穫を得ることができるのです。無駄に終わることはありません。

 4節には祈りの言葉があります。「ネゲブの流れのように私たちを元どおりにしてください」ネゲブとは南、荒野のことです。川はありません。ワジという雨期に大雨が降りそのときに流れる水流が荒野を潤し、豊かな収穫をもたらすのです。

 私たちに取って収穫とは、単に物が豊かに与えられるだけのことではありません。むしろそれは魂の収穫といえるのではないでしょうか。私たちは救われる魂のために祈らなければなりません。また、涙をもって種を蒔く、神のみ言葉を伝えることが必要です。
それは大変な労力が必要かもしれません。また、こんなことをしていていいのかと疑問が出てくるかもしれません。

 しかし神様は大雨のように豊かな恵みを与え、大地を潤し、種を発芽させ生長させて実を結ばれるのです。私たちは神を信じ、また神様に大いに期待する者でありたいと思います。

 新天地を求めて渡ってきた清教徒たちにとって、苦難の連続であったのが神様の助けがあって今日のアメリカが築き上げられていますが、何よりも私たちにおいて、神の御国が来ますようにとさらに祈り、御言葉の種を蒔いて魂の収穫、多くの人が救いに預かって、ともに感謝を献げることができるように、信仰に励まさせていただきましょう 。

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